ゆるっと生きるシンママのつぶやき

40代で人工股関節になったシンママのつぶやきブログ

人工股関節置換術のアプローチ

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前回しれっと書いた人工股関節置換術のアプローチについてです。

 

何種類かのアプローチ方あり

まずアプローチとは何ですの?って話です。

これは簡単に言うと、股関節に対してどの位置からアプローチ(切開)するか?と言う事です。例えば後ろからアプローチする後方アプローチなら、後ろ側から切る・前から切るなら前方アプローチ・側面の前方から切るなら前側方アプローチ…そのまま文字通りの意味です。やっぱり日本語は分かりやすくて良いですね。

ちなみに現在は4つのアプローチがあるとか。

  1. 前方アプローチ
  2. 前側方アプローチ
  3. 仰臥位前側方アプローチ
  4. 後方アプローチ

この4つです。この中でもメジャーなのは前方・前側方・後方アプローチの3つのようです。

 

かつては筋肉を切る為、痛みも強く術後に脱臼しやすい上に禁忌体位等も多かった後方アプローチが主流でした。

余談ですけど、私の赤ちゃんの頃の骨切り術はこの後方アプローチの位置で切ってあります。

今は前・前側方アプローチで筋肉を切らない方法が主流になっています。筋肉を切らないと麻酔のリスクも低減するもかで、良い事ずくめですね。

 

ただし現在でも人によっては後方アプローチになる事もあり得ます。後方アプローチを言われたとしても、これはこれで良い点もあるんですよ。この方法だとステムと呼ばれる人工股関節の土台となる物を大腿骨に差し込む事が他のアプローチより容易なんだそうです。加えて脱臼のリスクは高くても、骨折のリスクは低いんだとか。

私に紹介状を書いて下さった病院の先生曰く、人工股関節は土台となる骨が重要との事。私は今なら土台の骨がしっかりしている事、股関節は後10年も持たない事から年齢的に通常より早い40代で人工股関節置換術を受ける事を勧められました。

まあ、普通に考えて土台がしっかりしていないなら、何をやってもダメって分かりますよね。そうした点で骨折しにくい後方アプローチも悪くは無いと思います。

前方と前側方アプローチの違いは、前方の方が骨頭ボールを受け止めるカップの設置に優れているそう。でも脱臼しにくい代わりに骨折しやすいって言うデメリットあり。

前側方アプローチは全てが平均的で、特別優れた何かがある訳では無い代わりに脱臼も骨折も平均的って感じです。

 

個人的には脱臼も骨折も嫌なので、どちらもリスクが平均的な前側方アプローチに満足しています。って、誰でもこの2つは嫌に決まってるやんって話ですけど。

 

私の場合は

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当初先生から「今ある傷を利用するので、後方アプローチになります」と言われていました。「女性だから、大きい傷が何個も出来るのは嫌でしょ?」と言う先生の気遣いを感じる嬉しい説明ですよね。

でも速攻で「誰かにお見せする訳でもないですから。傷は何個出来ても構わないので脱臼し難い方法でやって下さい」とお願いしました。実際にお風呂やプールに入る時じゃなければ人の目に太腿が触れる事ってないですから。

先生は一瞬驚いたような、笑ったような表情を見せた後に「じゃあ、前側方アプローチでやってみますね」と仰って頂きました。ただ過去の手術の事があるので「やってみてダメな場合は後方アプローチに切り替える事になるかもしれません」とも言われましたけど。結果的に前側方アプローチで手術してもらえました。

 

ところで良く聞くMISって何?

これはアプローチ方法とはまた違った話で、最小侵襲手術と言う患者の体の負担が最小限になって、傷も小さい手術の事です。傷が小さいって事は手術中に合併症や感染症のリスクも低減するし、回復も早いって事ですね。

でもだからと言って、夢のような素敵な手術って訳でもないです。何と言っても、執刀医が見える範囲が狭い訳です。なので先生の腕に左右される部分が大きいと思います。実際に視野を確保する為に予定より切開部を広げる事もあるようです。

中には切開部が小さい為に正しい位置に取り付けが出来なかったり、骨折させてしまったりと言うケースもあるようです。

何より専門のトレーニングを積んだ医師でないとMISの手術は出来ないので、手術が受けられる医療機関が限られています。

場合によっては、MISにこだわって変形性股関節症の痛みを我慢する期間が無駄に長引くだけって事にもなりかねないですよね。

普通は誰だって傷が小さく済んで、諸々のリスクが低い方が良いに決まってます。それなのに手術が可能な病院が限られているなら、順番待ちなんて事になる可能性は高いですよね。

 

私は個人的にはそこまでMISに拘らなくても良いと思います。前側方アプローチもそこまで傷は大きくないですから。

少なくとも私の過去の後方アプローチの傷よりはずっとマシ(笑) 昔の傷は正に【縫い目】って感じで、ガタガタでぶっといです。初めて傷痕に気付いた人は全員「どうしたん、それ?!」と驚愕しますから。それに比べたら、今回の前側方アプローチの傷なんてオシャレにすら見えてしまう程です(私の感性は人と違うようなので、参考意見として微妙かもですけど)。

 

 

 

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